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R. WEIS PROJECT
GLASS IN YOUR EAR
庭掃除から生まれたR.ワイスの新プロジェクトサウンド ミュージシャン R.ワイスのニューシングルへのアイディアは、ある秋の日の庭掃除から生れた。枯れ枝を折り、破れ鍋や、皿、ガラス瓶やガラス片をリサイクルバケツに投げ込んでいるうちに、面白い音のパターンができているのに気付いた。ガラスが置かれる状況において醸し出す不規則な音のサンプル、そして、ガラスの鈴の音のサンプルがR.ワイスの新曲、Glass in Your Ear(6部作)の素材である。
“過去30年に渡って多種の加工音を使って作曲してきましたが、すでに多種類の音素材を使ったプロジェクトを完成させていました.”とワイスは語る。また、“私は自分のコンセプトの限界にチャレンジするのが好きです。” 2008年発表のVictoriana(ドアの音)、2011年のExcitable Audible (日常の生活の音), それ以前、1990年代に発表したOur Cells, Ourselves, Our Homes (電磁界の音)はそのような限界へチャレンジしたものである。“今回の新作には、過去に探究したことがない単一素材に意識を集中したいと思いました。土の中から掘り返した壊れガラスの破片は丁度適材でした”.
ガラス音の収録には、先ずガラス破片を箱に入れて、マイクを設置し、他のガラス片を投げ入れてかき混ぜたり、ガラス瓶をガラス板の上に転がしたり、果ては数個のガラス片を同時に落としたりしながら、その音を録音した。
収録再生後、ワイスは音のサンプルを抽出し, それを即興的なプロセスで加工した。“私は出来るだけ雑多な音源から発生するサンプルが好きだ。それぞれが色々な音色を含んでいますからね。その音色のパターンを見つけ、そのパターンで曲を作るんです”。と語る。
彼は又、ガラスの鈴とガラスの舌(金属製ではない)を使い、その醸し出すもっと清廉された音を混入することで、スクラップガラスが発生するラフな音質とのバランスを図った。
Glass in Your Earは2016年から2018年の間に作られたものである。その製作に当たってはMachFive サンプリングソフトとDigital Performerを使用した。ワイスのこの作品においての最重要点は、ガラスを単一音源としたことである。
R.ワイスは1980年代にピッツバーグからニューヨークに出て以来ずっと、サウンド加工による作曲を続けて来た。元来、ワイスは詩人であったが、詩作発表時のバックグラウンドミュージックとして、カセットテープのサウンド加工・操作したことが始まりで、詩作は中止してサウンド ミュージシャンとなった。
以来、ワイスのサウンド作品は、各種のパーフォーマンススペース、画廊、美術館等々で聴かれいるし、ニューヨークを含むアメリカ全土のラジオ局が取り入れている。更に、パリやロンドンを含むヨーロッパのラジオ局にも広がっている。
代表作には、ソロ・プロジェクト及び 映像や鑑賞美術作品とのコラボ, 踊りのサウンドスコア7曲、また写真家アーサー・トレスと協同製作インストレーションRequiem for a Paperweight等々が挙げられる。
R.ワイスは現在ピッツバーグに居住し、活動しているが、彼の作曲は全てオリジナルサンプルを使用している。作品は全て録音されたもので、自身は演奏家ではない。
ここで紹介しているGlass in your Ear, 及びMystery of Egg(1994)、Excitable Audible (2011)、Parrot & Paperback(2015)はCD BabyおよびiTunesなどのデジタル配信で聴くことができる。お問い合わせはwww.rweis.comまで。